真っ白な血

初めて人から告白されて振った。私みたいな人が振る資格なんてないのかもしれないけれど、付き合う資格も無いように感じた。

「ありがとう、西園寺くん。お気持ちだけいただきます」

〈…………分かった。振り向かせてみせるね〉

電話越しなのに彼がいたずらっ子のように笑った表情が浮かんできた。なぜかその姿に笑いそうになってしまう。

「がんばって……?」

〈おー!〉

そして電話は終わった。急に始まって急に終わった。そんな感じだった。いつどんな時でもテンションの高い彼には励まされている。けれど、やっぱり私には彼と付き合う姿は想像することは出来なかった。

それからというもの西園寺くんのアタックは凄かった。相変わらずテンションは高いし、さりげなくイケメンっぽい行動するし、変な男に絡まれた時に助けてくれるし、何かと私の前に現れた。

「ストーカーやん」

その話を輝月にすると、彼女は露骨に嫌そうな顔をして言い放った。

「……そう、かも?」

やっぱり私が思っていたことは違っていないみたい。輝月が物凄く嫌そうにするので少し笑いがこぼれてきた。

「きもちわるっ! なんか想像したら気持ち悪いんだけど!」

「落ち着いて」

輝月をなだめる。寒気がするのか彼女は腕を摩っていた。

「ゾワゾワする〜」

そう言って彼女はクラスの女子生徒と話し始めた。相変わらずコミュ力が高い。私は近づくと逃げられてしまう。そんなに私は嫌われているのだろうか、と恐ろしくなってしまう。