真っ白な血

「…………はぁ!?」

いくらなんでも多すぎでしょう、と思った。まだ一年生も終わってないのに。確かに祭りも終わってそろそろ終業式だけれども、それでも30人はさすがに多い。

「取っかえ引っ変えしすぎだと思わない?」

輝月はそう言う。私もそう思って頷いた。

「白愛、アイツとだけは付き合っちゃダメだよ?」

「つ、付き合わないよ!?」

「ほんとに〜?」

「本当!」

「ならいいけど」

彼女がそう言った途端、ゾロゾロと教室に人が入ってきて一気に賑やかになった。

そのあとはいつも通りの日常だった。一つだけ違ったことは紅斗くんが休み時間の度に私に会いにくることだけだった。

その姿に輝月だけが不貞腐れていた。

私は嬉しかったなんて、死んでも輝月だけには言ってはいけないと感じた。

なぜ嬉しかったのか。時々来る男の人を追っ払ってくれる所。楽しそうに私と話す姿。なぜか彼のひとつひとつの行動が嬉しかった。

「白愛が天寺に取られた〜!!」

昼休み。いつも通りに屋上で輝月と食べていたら、輝月は唐突にそんなことを言い始める。

「私は紅斗くんに取られてないよ……?」

「なんでぇ!? だっていつの間にか名前呼びになってるし、付き合ったの〜!?」

「付き合ってないよ!!」

必死に輝月をあやす。全く聞く耳を持ってくれなかったけれど、とりあえず泣いているのでハンカチを手渡しておいた。

「私から離れるなんて許さないからな〜!?」

昼休みの間、ずっと輝月を癒した。