真っ白な血

翌日の学校。

下駄箱で上履きに履き替えていると誰かに声をかけられた。

「白愛!」

「あ、紅斗くん…………おはよ!」

「おはよう! 一緒に教室まで行かない?」

「……いいよ!」

どうしてもぎこちなくなる。昨日、あれからどうなったのだろう。気になってしまう。女子生徒と別れたのかな。別れたなら今はフリーなのかな。ということは私が狙っても……!? 何を考えているんだろう。彼に恋愛感情を持っていないのに、どうして狙おうなんて思考回路になるんだろう。

私は疲れているのかな。そう思うと少しだけ気分が楽になった。

彼とは他愛もない話をしながら教室まで行く。先に一組の前を通ったので別れを告げてから一人で教室に向かった。とは言っても隣の教室なんだけれど。

教室に入ると私のに輝月が座っていた。

「輝月、おはよう」

「……え、あっ! お、おはよ……」

何をしていたのか知らないけれど、私の席に座って寝ていたことだけは分かった。

「い、今どくね!」

オドオドした感じは輝月に相応しくなく。いつもの堂々とした彼女はどこにいったのだろうか。

「……そういえばさ、聞いた?」

「何を?」

席に座り、机の横の鞄をかける。私の隣で立っていた輝月が話を始めた。

「天寺さ、入学してから今までの間で彼女が30人ぐらいいるんだって」