真っ白な血

その日から少しずつ天寺くんと話をするようになった。

廊下ですれ違って目が合えば手を振ったり、たまにお互いの教室で会話したり、そのうち連絡先まで交換する仲になった。

時々メールをする。天候の話だったり、ちょっとした先生などの愚痴だったり、本当に他愛もない会話だったけれど、私からすると楽しくて嬉しかった。

「最近、天寺と仲良くしてない?」

ある日の休み時間。天寺くんのメールに返信をしていたら、その画面を見た輝月が聞いてきた。

「そうかな」

「……は?」

「え?」

なぜか急に怒ってくる輝月に私は戸惑ってしまうけれど、輝月は有りえないみたいな表情をしていた。

「何、そんなに照れてるの。なんで嬉しそうなの。天寺だよ? 色んな女に手を出して飽きたら捨てるようなヤツだよ? わかってる? 白愛には勿体ないような男なんだよ!」

「え、え!? な、何をそんなに怒っているの? 天寺くんが好きとかそんなんじゃないよ!? 話してるのが楽しいだけで、ただの“友達”だよ!?」

「……言ったからね? その言葉、信じるよ……?」

とても悲しそうに輝月が言うので私は思わず反射で頷いてしまった。

この時、ちゃんと気がついておけばよかったのだろう。私は気がつくことなく素直に頷いてしまったのだった。