夕方になると、まず母と弟の明が帰ってきた。
そして兄が帰ってきたが、すぐにまた塾に出かけてしまった。
六時をまわった。
「お母さん…晴は?おそくない??」
「…そうね…今日は杏音と一緒にお友達の家に行ったはずなんだけど…」
「杏音が道に迷ったんじゃないの?」
「…杏音はそんな愚かな子じゃないわ。」
母の最後の発言にカチンときた理世はそれ以上なにも聞かなかった。
だが、気になる。
小学一年生と幼稚園生がこの時間にいない
…普段なら五時には帰ってくるのに…。
7時になっても杏音達は帰ってこない。
いい加減におかしい。
母は杏音が遊びに行っていたはずの友達の家に電話をかけた。
そして、見る間に母の顔色が悪くなっていった。
「お母さん?…どうしたの?」
「……」
母はゆっくりと受話器を置くと、一言一言くぎるようにして静かに言った。
「杏音は、五時前には、むこうの家を、でたみたい。」
そして兄が帰ってきたが、すぐにまた塾に出かけてしまった。
六時をまわった。
「お母さん…晴は?おそくない??」
「…そうね…今日は杏音と一緒にお友達の家に行ったはずなんだけど…」
「杏音が道に迷ったんじゃないの?」
「…杏音はそんな愚かな子じゃないわ。」
母の最後の発言にカチンときた理世はそれ以上なにも聞かなかった。
だが、気になる。
小学一年生と幼稚園生がこの時間にいない
…普段なら五時には帰ってくるのに…。
7時になっても杏音達は帰ってこない。
いい加減におかしい。
母は杏音が遊びに行っていたはずの友達の家に電話をかけた。
そして、見る間に母の顔色が悪くなっていった。
「お母さん?…どうしたの?」
「……」
母はゆっくりと受話器を置くと、一言一言くぎるようにして静かに言った。
「杏音は、五時前には、むこうの家を、でたみたい。」

