その一言が私の心を揺り動かした。
あんな男の為に泣いている時間なんて必要ない。

それからというもの数年でいくつかの資格を取り、異動して私は別の部署で仕事をしている。
元カレの事を耳にするたびに少し胸が痛んだけれども、そんな事を気にしている余裕がない程仕事に打ち込んでいたら
本当にどうでも良くなってしまっていた。
そしてほぼ毎週木曜は和真とグラスを重ねる生活。
たまに和真がかわいい子を連れてきたのをニヤニヤしながら眺めたり、いつの間にか彼女が出来た和真を揶揄したりしたけれど
その彼女ともあまり長く続く事が無く、私たちの関係も一向に変わらなかった。