恋の雨宿り


まさかのシャトルラン・・・。皆の顔が一気に暗くなったのが分かった。確かにシャトルランはきついもんね〜。まあ、私は何でもいいけど。


「私、前半に走る。後半はヤダ。」
「うん、4人で前半走ろう。」
「「 うん! 」」


男子と女子、体育館の半分ずつ使う。もちろん前半に走る人が若干多い。最後の方は休みたいよね。


「あぁ、やだよぉ〜。咲薇は体力ないんだよ〜。」
「私もだよ〜。月音ちゃんは?」
「自信ない。」


とか話してるうちにもう、音楽が流れ始めた。最初の方は楽々♪周りも30までは落ちる人はいない。男子の方を見ると、夕陽も走っている。しかも、すご〜く余裕そうに。目が合った瞬間、ウザすぎるキメ顔をされた。え、ウザい!すごくウザい!何今の顔!


「ハァ、ハァ、・・・もう死ぬ。」
「咲薇ちゃん、夏希ちゃん、月音、ファイト!」
「何で菜野花は余裕そうなの?」


私、中学時代は陸部だったからね〜。これくらいは全然余裕☆皆を応援するよー!!


「私、もうギブ・・・。はるはる、私の分まで頑張って。」
「咲薇ちゃん・・・うん、頑張るよ。」
「頑張って、はるはる・・・。」
「咲薇ちゃ〜〜ん!」
「なにコレ?」


咲薇ちゃん・・・。走るのがヤダと言っていたのに頑張って48回まですごいよ!この努力を絶対に無駄にしたくない!無駄に出来ない!だから私、何回も走るよ!


「これ、アニメ?」
「さぁ〜?」


だいぶ、人数が減って半分になった。もちろん私もキツくなってきた。回が高くなるほどメロディの速さも速くなる。


「私、もう無理だ。」
「菜野花、最後まで頑張れ。」
「うん。2人ともお疲れ様。頑張るよ。」