恋の雨宿り


あれこれ話しているうちに、もう時計の針が9時を指していた。時間がたつの早いな〜。でも帰らないと。


「じゃあ、そろそろ帰るね。」
「・・・うん、気をつけて。」
「うん!今日は急に来てごめん。」
「大丈夫。むしろ助かったよ。ありがとう。」


紅羽君はやっぱり優しい。そんなところが少し痛いくらい。紅羽君は誰かに優しくして貰ってるのか心配になってしまう。まぁ、私の憶測だけどね〜。


「紅羽君!」
「ん?」


私は玄関のドアを開けようとするのを止めて、後ろで見送ってくれる紅羽君の方を振り向き、思いっきり笑顔で言った。


「学校で、ずっと待ってるよ!バイバーイ!」


返事も聞かずに私は紅羽君の家を出て、夜道を歩いて行った。この時のドキドキは、忘れることはないだろう。



「クソッ、ズルいって・・・。」