恋の雨宿り


「うん!めっちゃうまい!」
「本当?はぁ、良かった〜。」


紅羽君は残さずに食べてくれた。嬉しくて顔がニヤけちゃうくらい。私は洗い物を済ませて時計を見ると、もう夜の8時が過ぎていた。う〜ん・・・。せめて9時には帰ろう。一人暮らしだから門限とか無いけど明日も学校あるし。


「菜野花ちゃん。帰らなくて大丈夫?」
「うん。大丈夫!帰っても一人暮らしだし。」


驚いたように目を見開く紅羽君が面白くて声を出して笑ってしまう。そんなに驚く?


「なんで笑うの・・・。」
「な、なんでもないよ。」
「どうせ俺の顔が面白かったとかでしょ。」


いや、なんで分かるの・・・。そういえば私の顔って分かりやすいんだっけ?でもさ、そんなに分かるものなの?顔から人が思っていることが分かるなんて逆に凄くない?


「体育祭までには治さないとな。」
「そうだよ!頑張ってよ?まぁ、紅羽君を敵にしたくないけど・・・。」
「菜野花ちゃんだって足速いでしょ。」


まぁね。でも紅羽君の方が速いって、絶対。クラスのみんなのためにも出来るだけ勝てるように頑張るけどさ。未だに怖いよ。