育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました

ちょん、と綿球が左膝の傷に触れた瞬間、昨日と同じ痛みがビリビリと身体中を駆け巡る。


「痛い! 痛い痛い痛い痛いって!!」


なにが「昨日よりマシかな」なの!? ちっともマシじゃないし、普通に痛い。

そんな私を見ながらも、山内先生は処置を継続している。


「痛いですよね。もう終わります」

「……普通に痛いですけど」


包帯を巻きなおしてくれている山内先生に少し怒りを覚える。処置が必要だからしてくれているのはわかっているけれど「昨日よりマシ」だなんて簡単に言わないでもらいたい。

こっちは、山内先生が思っている以上に必死なんだから。


「はい、きれいになりました。終わりましたよ。傷の経過も問題ないし、徐々に痛みも減ってくると思います」


瞳に涙を浮かべながら、膝の辺りまでまくり上げていたスカートをもとに戻す。山内先生は使った鑷子や綿球を看護師さんに手渡すと、私のカルテに詳細を記録している。

診察室に響きわたるくらいの大声で叫んでしまい、ちょっと恥ずかしい。
でも本当にそれくらい痛いし、もうできれば処置はしたくない。でも、次の予約はすでに入れられてしまっているし、妃織が入院している間も通わなければいけないみたいだった。