屈んで妃織の目線に合わせ、ぎゅっと抱きしめた。さらに覆いかぶさるように、晃洋さんが私と妃織のことを抱きしめる。

あぁ……。私、今とっても幸せ。
妃織をお腹に宿したとき、迷わずに産んでよかった。晃洋さんに出会えて、本当によかった。

妃織からリングピローを受け取った牧師さんは、晃洋さんの指輪を私に、私の指輪を晃洋さんにそれぞれ手渡してくれる。

結婚指輪は、忙しい合間を縫って2人で選びに行ったもの。
2年間、1度も外すことなく私の左手薬指で輝いていた婚約指輪と同じブランドのものだ。

今日もその婚約指輪は、私の左手薬指でキラキラと輝いている。


「それでは、指輪の交換を」


体制が整い、それぞれの薬指に結婚指輪が通された。
嬉しくて嬉しくて……どうしても涙がこらえきれず、瞳からポロポロとこぼれ落ちてしまった。

そんな私を見た晃洋さんは、自分の方へと私のことを抱き寄せる。


「美優……出会ってくれて、本当にありがとう。妃織のことも美優のことも、一生守っていくと誓うよ」

「……っ、私も……一生2人を愛していくと誓いますっ……」


もう一度、自然と重なった唇。

柔らかな光が降り注ぐ、このチャペルで。
たくさんの大切な人に見守られながら、私たちは永遠の愛を誓った。

*END*