育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました

美優がシングルマザーであってもそうでなくても、俺は『川崎美優』という女性が好きなだけ。


「俺は、あなたのような自分よりも優れていない人を見下すような人間を好きになることはない」

「いいのですか? そんな風に言って、アメリカに行くチャンスを逃してしまいますよ?」


おそらく、医院長に言いつけると言うことなのだろう。
こうしてまた権力を利用しようとしているが、そんなことをされても俺は宇田先生に惹かれることはない。

それでアメリカ行きがなくなったとしても、美優がいてくれるならそうなっても構わない。俺はこの宇田総合病院の『駒』ではないし、どうするかは俺が決める。


「それはそれは光栄です。宇田先生とのアメリカ行きがなくなるなら、俺はそれでも構いませんよ」

「なっ……」

「それに、あまりもしつこいようでしたら、この件を俺が院内に広めますが?」


医院長の娘だろうと、容赦しない。俺には守るべきものがある。
こんな風にことあるごとに権力を持ち出されては仕事に影響が及ぶし、そもそも脅迫されても俺の気持ちは変わらない。

そもそも、彼女はたいした論文を書いていたわけではないのにアメリカへ行けることになっている。
それですらも、権力なのであるに違いない。