「うぇええええんん!!!!」
「あぁ、泣いちゃった!じゃあ百八くんまた明日〜!」
保育士さんは急いで泣いている女の子の元へと駆けつけて行った。
「あの子、いつもしょんぼりしてる。」
あの子とは泣いている女の子のことだろうか。いつも寂しそうなんだ、、。
「心春!!!!」
後ろから突然大きな声がした。
そして泣いている女の子の元へ向かっている。
「ごめんな心春。また遅くなっちまって、、」
声の主であろう人を見てみると、私と同じ高校の制服を着ていた。
「お兄ちゃんと帰りたくないっ!」
女の子は頑なに帰りたくないようだった。どうして帰りたくないんだろう。
「心春っ!!!」
いつの間にか怒声が聞こえていた。私は関わっちゃダメ。そんなこと分かりきっているのにずっと泣いている女の子がどうしても気になってしまう。
