初めて柾哉さんと食事をしたあの夜。夢を語る彼の表情はとても眩しくて輝いていた。そんな彼が素敵で、もっと応援したくなった。
自分の信じた道を突き進んで、彼なりに世の中を変えていこうと尽力している。もちろんまだまだな部分はあるかもしれないけれど、時代と共に考え方や価値が変わっていくからこそ、柾哉さんのビジョンは素敵だと思った。
だからたとえ、ご両親に大反対されても彼が自分の信じた道を突き進むのであれば全力で応援したい。そして私がその一番の理解者で味方でありたかった。
「果穂の中、あったかい。ずっと包まれていたい」
恍惚とした表情が私を見下ろした。瞳に浮かぶ欲情の色が私を喜ばせる。甘く掠れた声が脳裏を揺さぶって胎内から伝わる愉悦に身体を震わせた。
「…果穂、すきだよ。俺は果穂がいればなにもいらない」
苦しげに眉を寄せながらそれでも彼はふと表情を和らげた。抽送をやめピッタリとくっついた局部から逞しく男らしい肌の感触が伝わってくる。
視線からこぼれ落ちてくる想いが優しくて目頭が熱くなる。胸の奥がぎゅーーっと掴まれて彼の首を抱く腕に力がこもった。
「…柾哉さんの傍にいます」
「うん、いて」
耳元をくすぐる湿った声。耳朶をなぞる唇がくすぐったくて首をすくめた。僅かに顔を傾ければ愛しい視線が覗き込んでいる。
「一生俺を振り回して」
出逢ってまだ一年も経っていない。付き合ってやっと二か月経つぐらいだ。それでももう「彼しかいない」と思うのはなにも不思議じゃなかった。
好きで、好きで、好きで。
毎日彼を想って生活している。
携帯のメッセージを読み返すたびにニヤけて、写真を見て思い出して切なくなる。
だけどその分逢えた時はとても嬉しくて。
帰ることが寂しくて、いつも離れがたかった。
それが例え一過性のものだったとしても。
私は絶対後悔なんてしない。
「しぬまで俺の傍で笑ってて」
「…はい」
「果穂が笑ってくれるなら、俺はなんでもできる気がする」
柾哉さんの言葉に小さく笑う。
そんなのわたしだって。
柾哉さんが傍にいてくれるだけで何ににでもなれちゃう気がするから。

