ーーーたぶんその日は、満月の綺麗な夜の7時頃。





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災難というものは、起きてほしくない時には必ずというほど起こってしまうもので。



「あ、おーい!初音!」


「はい?」


「お前確か部活入ってなかったよな?頼む、このプリントを閉じておいてくれ」


「え、あの、先生」


「俺今から会議だから、頼んだぞーーー!」



そう半場無理やりに押し付けられた大量のプリント類。


放課後、ちょうど帰ろうと廊下を歩いていた時の、災難。


何回もプリントと、先生がさっさと消えていった廊下を見比べてもその量は減らず。当たり前なんだけど。



「……ええ……」



知らずに漏れていた声は、静かになった廊下によく響いていた。