そうですよ。私は可愛くないです。


クラスの子達みたいにはっきりとものは言えない口下手だし、人付き合いは友達と言える人が愛莉ちゃんしかいないと言えるほど不器用。



こんな私を「可愛い」なんていう人、いるわけない。


言う人の方がおかしいと思う。




そこは素直に受け取っときなよ、と言う先輩をおいて教室から出ていこうとすると。



ふわっと、後ろから先輩の香りに包まれた。



「……またね」


「……っ、」



ぜったい、次はもう血はあげない。


毎回、そう思ってるのに。



「……倒れないでくださいよ」


「…あ、心配してくれる?ありがと」



ーー口を開けば、真逆のことを言ってしまうのは何でだろう。





……この関係は、誰にも秘密。



ほんと、先輩は心臓にわるい。