「はーい、次の人ー...」

「最悪...」

「どうだった?」


陽咲が聞いてきた。


「いっちミリも伸びてない...」

「あたしこれ以上伸びなくていいんだけど」


嫌味か...嫌味なのか!?

実愛がそう言った。


「先生もこんなに身長いらなかったな」

「あぁ!?」

「ほんっと、口が悪い」


陽咲が言った。


「女の子は小さい方が可愛いじゃん」


そう言って笑った担任の笑顔にきゅんとしてしまった。


「背が高い人には背が高い人なりの悩みがあんのよ...」


実愛は言った。


「ないものねだりってやつね」


陽咲は言った。