「あったあった...」


あたしは自分の教室に戻ろうとした。

その時。

向こうの空き教室から話し声が。


「.......遥?」


え...。

遥と凰市たちの担任がキスをしていた。

学校で?

遥が誰と付き合おうが誰とキスをしようがあたしには関係ないんだけど、学校で?


ガタンッ。


しまった。

物音を立ててしまった。


「陽葵ちゃん...?」


あたしは走り出した。


「待って!」


そんな遥の言葉は無視して。