溺愛彼氏★失恋したらチャラ男が一途な本性を現しました

 ギュッと力を込めた。日頃からスキンシップの多い彼に自分から触れるのは新鮮かつ、異性だと意識させられる。

「片桐はクラスメートでバイト仲間で、青山君と付き合うとなったら応援してくれた一人だったから、そんな片桐にらしくない真似まで付き合い続けろとか言われるとショックだよ」

「別に青山と付き合い続けろと言ってない、やり過ごせば付き合えただろって意味。だってミユは青山が今も好きなんだよな? 好きならさ、相手に好まれるように振る舞うのは悪い事じゃない。そりゃあ、合わせすぎて辛くなったら無駄だけど」

 好きな人とお似合いになる努力を無駄と切り捨てられた。

「片桐は合わせて貰う側だもんね、わたしの気持ちなんて分からない!」

 片桐と喧嘩がしたいんじゃない。それでも言わずにいられなくて大きな声を出してしまう。

「俺はミユに合わせてる! ミユに好かれたいから! ミユは俺の気持ち、考えたりしてくれた?」

 つられて片桐も怒鳴る。