「ただいまー
漸ちゃん、ゼリーとか食べれる?
このゼリー漸ちゃん好きだったよね?
ミカン入ってるやつ」
…
お兄ちゃんはベッドで寝てた
髪が濡れてた
シャワーしたのかな?
ちゃんと乾かさないと風邪ひくよ
あ、風邪ひいてるのか…
「漸ちゃん、まだ寒い?」
お兄ちゃんの額に手を当てた
ちょっと熱いかな?
綺麗な顔だね
お兄ちゃん
女の人みたいに肌綺麗
瑛茉のお兄ちゃんカッコイイね
美男美女だねって
いつも私はついでみたいに言われる
目を閉じてるお兄ちゃんの顔に
顔を近付けた
お兄ちゃん
彼女とキスする時こんな顔するんだ
ふーん…
お兄ちゃんの額に当てた私の手が勝手に動いた
ペチ!
「…痛て!」
お兄ちゃんが目を開けた
さっきお兄ちゃんの手は優しかったのに
私は
お兄ちゃんに優しくなれない
病人なのに
「ごめん、漸ちゃん
起こした?」
「あのさ…瑛茉…
…
オレ、マジ具合悪いから…
…
やっぱ、帰れ」
お兄ちゃん呼吸が荒い
ホントに具合悪そう
「帰んない!
大丈夫!
私がいるから安心して寝て!」
「んー…
…
オマエが起こしたんだろ」
「ごめん、ごめん
おやすみ…漸ちゃん」
「おやすみ…」
閉じた目のまつげが綺麗だった
お兄ちゃんの頭を撫でてやった
濡れた髪からシャンプーの匂いがした
すぐに寝息が聞こえてきた
お兄ちゃん熱下がるといいな
ふーん…
お兄ちゃんの彼女だったら
こんなカンジなんだ



