相変わらずキレイに片付いてる
私の部屋よりキレイ
「遊びに…って
別に休みの日に兄と遊ばなくても…
瑛茉、彼氏とかいないの?」
「いないよ
さっきの漸ちゃんの新しい彼女?」
お兄ちゃんは
さっきの子と何してたの?
もしかして昨日ここに泊まったの?
「彼女じゃないよ
去年、高校受験の家庭教師してた子
勉強わかんないとこ教えてほしいって…」
本物の女子高生だった
「へー…
漸ちゃん私には勉強教えてくれないのにね」
「兄妹だといろいろアレじゃん
それに、瑛茉は塾行ってただろ」
アレってなに?
「お兄ちゃんが教えてくれないから塾行ってたの」
「オレも受験生だったしさ」
「そーだけど…
じゃあ、今なら教えてくれるの?」
「んー…」
教える気ないんじゃん
「いろいろアレって、なに?」
「いろいろアレって、いろいろアレだよ」
意味わかんな
「なに、それ…
さっきの子、漸ちゃんのこと好きだよね?」
「好きかもね…」
自覚あるんだ
「もしかして、告白された?」
「嫌いではないだろうね
嫌いなら来ないだろうし…」
得意だよね
今みたいなはぐらかす言い方
「で…告白された?」
「…された」
「ほら、やっぱり!」
「なに?その反応
女子高生と付き合うなんてキモいって?
それはわかってる
いくらオレでもちゃんと断わった
キミは未成年
オレは成人
オレ捕まるから…って…」
それで納得するの?
大事なのは
あの子を好きなのかってとこじゃない?
「漸ちゃんは
あの子のこと好きじゃなかったの?」
すごく好きだったら
どんな障害があっても付き合うよね
「未成年でも親の許可があったり
結婚前提の交際なら付き合えるらしい
でもそこまでしてあの子と付き合えない」
そこまで好きではないと…
でも…
「漸ちゃん詳しいね
そんなこと知ってるってことは
前に未成年と
付き合おうとしてたってことだよね?」
「んー…
付き合うとか付き合わないとか
そんな簡単な事じゃない」
?
よくわからないけど
お兄ちゃんの声がやけに真剣だった
またはぐらかしてるだけ?
それとも
触れちゃいけないところだった?
「さっきの子、私より年下ってことだよね?」
「うん、高1」
「妹より年下とか…」
「ありえないよな
わかってる
…
でも
休みの日に兄のところに遊びに来る妹って
どーなの?」
「え?
私はただ、ヒマだから」
ムニッ!
頬を抓られた
「ちょっとは気を使え!
嘘でも
漸ちゃんのこと好きだからだよ♡とかさ」
「嘘でもいんだ」
「だって、本気なわけないだろ」
「そーだね…
漸ちゃんよくわかってる」
ムニッ!
また摘まれた
「ねぇ…
漸ちゃんも私に彼氏できたら嬉しい?
友達もお母さんも
みんな彼氏彼氏って言うから…」
「瑛茉は瑛茉でいんじゃない?」
さっきイジワルに頬を摘んだ手が
今度は優しく頬をなでた
私の質問に対する回答ではない気がしたけど
なんかホッとした
「漸ちゃん…」
「ん…?」
お兄ちゃんてさ…
「ゲームしよ!」
「のぞむところだ!」
お兄ちゃんはいつも
イジワルで優しい
お兄ちゃんて認めたくないけど
なんかとにかく大切な人



