この『恋』の言い換えをするならば『瑕疵』(かし)です


「朝からよく食べるね」



ファミレスでお兄ちゃんとモーニングした



「だって早起きしたし…」



「瑛茉の食べてる顔見ると
オレ幸せ」



お兄ちゃんの幸せって
ちっぽけだね



「お兄ちゃんも食べる?」



パンケーキをホークに刺して
お兄ちゃんに向けた



「帰ったらお母さん朝ご飯作ってそうだから
オレはいいや…
いつも朝はコーヒーだけだし…」



「お兄ちゃんだってちゃんと
作ってないじゃん!

でも、お兄ちゃんの奥さんになる人
幸せだね
朝コーヒー入れるだけでいんだもんね」



「…」



お兄ちゃんは何も言わなかった

聞こえなかったかな?



私の精一杯の
はなむけの言葉だったのにな



お兄ちゃんは
さっきのすごいマンションで
奥さんにコーヒーを入れてもらって
本当に幸せそうな顔をするんだろうな



想像したら
胸がいっぱいになった



「お兄ちゃん、ごめん
パンケーキ残してもいい?」



「どーしたの?ダイエット?」



「私も帰ってからお母さんのご飯食べる
コレ全部食べたら食べれなくなっちゃう」



「じゃあオレも手伝うよ」



お兄ちゃんはパンケーキをホークに刺して
自分で食べるのかと思ったら
私の口に押し当てた



「ホントは食べれるだろ
瑛茉、ここのパンケーキ大好きじゃん」