「あのビル、オレの会社」
「でかー!」
私の職場とぜんぜん違う
お兄ちゃんが運転を変わって
今度はお兄ちゃんの職場を通った
車からお兄ちゃんの会社を見上げた
「お兄ちゃんの会社も
家から通えるんじゃない?」
「うん、通えるよ」
本当は私もお兄ちゃんも実家から通勤したら
また家族4人で
お母さん喜ぶと思う
自炊もしないで
家に帰ればお母さんのご飯が待ってる
それでそのうちお兄ちゃんは結婚して
そしたら私は…
何度もシュミレーションした
お兄ちゃんの子供可愛いかな?
一緒に何して遊ぼ
私に懐いてくれるかな?
お兄ちゃんの奥さんと仲良くできるかな?
そのシュミレーションができなくて
いつもそこで終わる
「すぐそこがマンション」
歩いても5分ぐらいのところに
お兄ちゃんの会社のマンションがあった
「すごーい!
ひとりで住むのもったいないね」
私の新築アパートと比にならない
「単身者は1駅先のアパートなんだけど
ここは家族用
今度結婚する同僚も住んでる」
「そーなんだ…」
て、ことは
お兄ちゃん本当に結婚するんだ
しかも間近
向こうに彼女いなかったって
こっちにいたのか
よく3年も遠距離恋愛してたね
しかも1回も帰って来なかった
あ、彼女がたまに向こうに行ってたんだ
そっか…
「せっかく来たし
中、見せてもらう?」
「ん…いーや…
お兄ちゃんの同僚の人に悪いし…」
本当は想像したくなかった
お兄ちゃん
奥さんになる人とここに住むんだ…って
「瑛茉、疲れた?
そろそろ帰る?」
「うん…お腹空いた」
「なんだ
それで元気なかったんだ」
それでではない
いろんなこと考えたら
やっぱり辛かった
お兄ちゃん
私はどぉしたら幸せになるのかな?
お兄ちゃんは知ってるの?



