「あ、あそこが私の職場」
会社の近くを通過した
「へー…瑛茉が社会人か…」
「無職じゃ困るでしょ」
「小さい時
およめさんになりたい!って言ってたからさ」
「私そんなこと言ってたんだ」
「覚えてない?」
「うん、ぜんぜん」
「オレは覚えてる
瑛茉、誰かのおよめさんになるんだ…って
寂しくなったから…」
助手席のお兄ちゃんの声が寂しそうだった
「なんで?
私およめさんになったらダメなの?」
「誰と結婚するんだろうな…って
寂しくなった」
「え…」
お兄ちゃんの顔が見たくなった
「瑛茉!
ちゃんと前見て!」
衝動的に横を見てしまった
「え!あ!」



