本田さんと一階に戻り、ホールに近い場所にある長椅子に二人で座る。私の手にはさっき本田さんが買ってきてくれたお茶のペットボトルが一本。 「ごめんなさいね、ここって気の利いたカフェとか無くて。食堂はあるんだけど関係者以外入れないの」 申し訳なさそうに言う本田さんにお礼を言ってペットボトルのお茶を飲めば少し緊張が緩む。 「それにしても森野ってあんな顔したり、あんな気遣いするのねぇ」 心底感心しているかのように本田さんが言うので私は首をかしげた。