乙女と森野熊さん



「うん。お仕事中にごめんなさい」


「こっちこそわざわざありがとう。気をつけて帰って」


「じゃ、乙女ちゃん、お姉さんとデートしよ!」


笑顔の本田さんに抱きしめられ驚くと、熊さんが本田さんに視線を向けても本田さんは特に動じていない。


「帰りに売店とか案内するって約束したの。大丈夫そんなに拘束しないから」


熊さんは笑っている本田さんを見て軽く息を吐くと、


「ごめんね、こいつが絡んで。嫌になればすぐ断って帰るんだよ」


「あ、うん」


そういうと私に背を向けて部屋に入るとドアを閉めた。


「んじゃ行こう」


本田さんに引っ張られつつ、私はその閉まったドアを再度見ていた。