乙女と森野熊さん



本田さんが手続きをしてくれて、私は入館証を首からかけると警視庁の中に入る。

何だか味気ない暗い石で出来た吹き抜けの広いロビーに出た。


「この吹き抜けから見える上の通路が警視庁見学コースの一部なの。来たことある?」


「いえ、初めて来ました」


「じゃぁ後で見せられるとこ連れて行ってあげる。

売店もあるのよ?ここだけしか手に入らないグッズとか割引で売ってるけど行く?」


「行きたいです!」


私が嬉しくて答えると、本田さんが笑った。

笑顔がとても素敵な人でさっぱりしていて美人だけど格好いい。警察官にこんな人もいるなんて。

周囲を見れば警察官の制服の人やスーツの人もいるけど女性はあまりいないようだ。

そんな中、高校生なんて私一人なので目一杯注目を浴びている。

エレベーターで上がり、どこかのフロアでおりれば何だか普通の会社のようにしか見えない。