「予備校、どうするんだ?」


久しぶり日曜の昼間熊さんがいてお徳用の一口サイズのチョコが詰まった袋を開けて二人で摘まんでいたらまさかの質問が飛んできて私は焦る。


「え、行かないよ」


「二年の秋くらいからなんて早くないだろう?」


「熊さんは予備校って行ったの?」


「行かなかった。それで?」


話題を逸らそうとしたけれど速攻で戻され私は何を言えば良いのかおろおろしてしまう。


「行かなかったの?ならどうやってあんな難関校受かったの?その、参考に」


えへへ、と私が聞けば熊さんは私を見てるけれど何もかもお見通しな気がしてその無表情が怖い。


「教科書と赤本だけやった。参考になったか?」


「なりませんでした」


がくりと肩を落とす。しまった次元が違った。