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私が熊さんと初めて会った時の印象は最悪だった。
27歳の花お姉ちゃんはお父さんの妹でそのお父さんとは一回り以上年が離れていて、お父さんはお姉ちゃんの父親代わりもしていた分、お姉ちゃんが結婚をしたいと報告してきた時、いつも優しいお父さんがその相手の話しを聞いて怒った。
お姉ちゃんとは小さい頃から何だか本当の姉妹みたいに過ごしていて、身長が150ちょっとしかないとても可愛いお姉ちゃんはいつも男性に言い寄られて私は幼いながら心配していたが、蹴っ飛ばした、水をぶっかけた、と可愛い顔で不穏当な発言と行動をするので、なるほど、小型犬ほど気が強いを地で行っていると私は感心していたが、お姉ちゃんはいつも男子にあれこれ言われる私を美人でしっかり者で見習いたいと褒めてくれていた。
そんなお姉ちゃんがある日、私、好きな人が出来たの!と報告してきた。
私はお姉ちゃんがそんな報告してくるなんて珍しい、と思っていたが、その後の報告内容にドン引きした。
お姉ちゃんは電車で痴漢に遭い、よし、意地でも捕まえようと虎視眈々反撃の機会を狙っていたそうなのだが、そこを助けたのが熊さんだった。



