天堂萌歌が歌手デビューをして、暫く経ち。

1つのドラマで共演する事になった。

役柄としては、バイト先の店主とバイトの子なのだが、その子のお母さんを好きになるという設定。

脚本は、面白く俺も身体を張った演技をした。

撮影の合間には萌歌と沢山、話をさせてもらった。

姉の“今”好きなものや、家での過ごし方。

幼少期のメキシコでの生活や、語学、学校、趣味なんかについて色々と。

「健さんって、お姉ちゃんの事、好きです笑?」

『えっ!?』

「ふふっ」

『……誰にも言うなよ?姉ちゃんにもな』

「了解です。ふふっ。」

『俺、そんなに分かりやすかった?』

「何となくですけどね〜♫」

『まだ1度しか会った事ないんだけど……多分、覚えてないよな〜』

「えっ!?一目惚れですか!?天下の斉藤健が!?」

『バッカ(照)悪いか』

「いえ?全然〜(ニコニコ)あ!お姉ちゃん、洋次郎さんの曲が好きですよ。ライブに行きたいって言ってたなぁ〜」

『!?……ありがと(照)』

萌歌から、この話を聞いて洋次郎に連絡を取った。

もちろん、頼み事をする為。

“ライブのチケット2枚、都合をつけて欲しい”

俺は元々、友人達と行く事が決まっていたから、チケットを持って居たけれど。

招待したい人が1人、そのマネージャーさんが1人。

合計2枚のチケットが必要だった。

最初こそ驚いていた洋次郎も、訳を話すと快く承諾してくれ、2枚チケットを用意してもらった。

しかも通路を挟んで隣の席だ。嬉しい。

マネージャーにはマネージャーの繋がりがあるのか、チケットをマネージャーに託して、その日を迎えた。