頼人は、また狂ったように小説を書き始めた。 その狂いざまは、文字通り狂気に満ちていて、あのルーティーンさえも壊す勢いで、書き殴っていた。 吐くまで酒を飲み、葉っぱもたくさん吸った。 それでも私との会話は欠かさなかった。 あの頃の頼人は、どこか、人ならざる者という感じだった。 残酷な世界を作り出す神様のように思えた。 その残酷さを前にした時、私にある警告がなされた。 ここにいては、ダメだ。 ここにいては、ダメになる。 触れてはいけない。 決して、決して。