頼人が昼食に、普通サイズのカップ焼きそばを食べて、出かけて、帰ってきたある日の夕方。
頼人は、手に奇妙なペンギンの人形を持って帰ってきた。
「これに何か、話しかけてみて」
頼人に言われたとおり、私は「あー、あー、こんにちは」と言ってみた。
すると、奇妙なペンギンの人形は、両手を揺らしながら、「あー、あー、こんにちは」と甲高い声で、返してきた。
「な? 面白いだろ?」
「え? どこが?」
「意外性があるというか、中毒性があるというか、とにかく面白いんだよ」
「ライトって子供なんだね」
「本当の子供にだけは言われたくない」



