君の言葉で朝焼けを迎える

すると次にメガネを掛けて髪の毛を低めのポニーテールにしている女の先輩が立って、自己紹介をし始めた。

「3-5の宮野優奈です。文芸サークルの部長を務めています。よろしくね。」


「んじゃ俺次やる! 2-3の加瀬結城!あの、教室となりの席の加瀬です。クラスでもよろしく。」

加瀬くんて子、隣の席だったのか。知らなかった。明るくて面白そうというイメージが強い。


「私は世古望結!2-1です。よろしくお願いしまーす!」

綺麗に結われたツインテールはつやつやしていて肌も白く可愛い子。


全員言い終わっているから私も言わなきゃ。

「2-3の佐野奏です。去年は来て無くてすみません、入部、考えておきます。」


ぺこっと頭を下げた。朝の教室で自己紹介をするよりも何倍も楽で息もしやすかった。


「じゃあ佐野さん、俺の隣に座っていいよ!」

そう言って加瀬くんは椅子を引いてくれた。

ありがと、少し口元が緩むような感覚がした。