君の言葉で朝焼けを迎える

「別に良いんだけど・・・。」

先生は口をきゅっと閉じる。 上の人に許可を取らないといけないのかな。


「俺たち、人数少ないし。退部しなくても良いんじゃね?」

と、先輩はすぐ説明をしだした。


でも、私がいると邪魔そうだし、みんなはすでに仲良しだから今更入っても意味はないだろうから、いないほうが皆幸せだろうから、入るのを断りたい。 これ以上知り合いも増えるのは億劫。


「後輩も良いだろ?」とでも言いたげな瞳を輝かしてその先輩は顔を覗き込んでくる。

瞬時に私は目を反らした。目を見られるとすべて見透かしているように感じる上、綺麗な目立ったから合わせるのも辛い。


「とりあえず自己紹介でもしてみたら良いんじゃないのかな?」

と広田先生は提案をしてくる。


また自己紹介か。ただでさえストレスもこの状況だと溜まるのにな。口を開こうとしたとき、先輩は私のことを遮って自分から名乗りだしていった。

「3-5の天沢湊都。っと、文芸サークルに2年の頃から入りました。よろしく。」


よろしくお願い致します、口から蚊のような小さい声が漏れる。