「お前、昼食った?」
『まだですけど』
「じゃーどっかで食おうぜ」
『えぇー…』
「なんだよ」
『視線が気になって食べた気しなそうだなーって』
自分の顔の良さを知っているからか
私の気持ちを理解してくれたようで
顎に手をあてて考え込む
「…俺んち来る?大したの作れねぇけど」
『かっ』
「帰りますは聞きませーん」
『いやでもっ』
「はい決まりー」
この人、本当に強引だな
それよりも心臓が爆発しそうなんですが!?
手を繋がれたまま数分歩けば
閑静な住宅街に来ていた
『あの、今更ですけど何か買い物でもしてたんじゃ…』
「いや、ちょっと勉強の息抜きに散歩行ってただけ」
『そうですか』
「おまえは?」
『暇だったのでちょっと買い物を』
買い物袋を見せれば
そっか。と会話が終わってしまった
「ここ」
『うわ』
目の前にあるのは大きいお家だった
…まじもんの王子様か???


