「荷物、届いてる…。」

「今朝来た。ベッドは二段目使って。俺ずっと下だったから。」

「わかった。」


ひとつのカーテンで仕切られている。

着替えるときの心配はなさそうだ。


「薫、荷物直すの、手伝おうか?」

「あ、いい。俺一人でやるよ。ありがとう、唯。」


荷物には、女子モノの服はなかったが、中学の時の写真を一枚だけ持ってきていた。

それを見られたら、一発でわかってしまう。


「なぁ、ちょっといい?」


唯がカーテンをあけた。


「何だ?」

「お前さぁ、本当に男?」


唯があたしに迫ってきた。


「何言ってんだよ。俺は男だって。見た目は女顔に近いけど。」


平静を装って必死に答えた。


「ふーん?」


ふーんって何よ!!!

怪しい笑みを浮かべて、あたしを壁に押し付けた。

そして、信じられないことをした。


「…!んッ…ハァ…。」

あたしにキスした。

しかも、すっごい深いキス。