「下校っても、寮なんだけどな。終わったし、どっか遊びに行くか?」

「ゲーセン?」


圭が楽しそうに聞いてくる。


「圭、お前、部活は?」

「サボり♪いつものことじゃん。」

「練習しなきゃ、体力つかねぇぞ。」

「練習してなくて、県大会行けるんだからいいじゃん。」


練習しなくて大丈夫って、すごいな、オイ。

あたしは3人の会話を聞くのが精一杯でちょっと大変。


「なぁ、薫はどうする?ゲーセン行く?いつも行ってるけど。」

「俺も行く。」

「じゃ、そのまま直行な。」


ゲーセンへ向かう途中、渚の小学校の話が始まった。


「コイツ、給食中に牛乳飲みながら笑って鼻から出したんだぜ?」

「え。渚って結構キモイ。」

「んだよ、薫。圭、それ昔の話じゃねぇか。いつまでも引きずんなよ!!」


昔の話。

昔から仲が良いらしい3人は、あたしをおいて話していた。

別に入りたいんだけど、入れないっていうか…。

入りづらかった。

ちょっと寂しくなった。