あれは入学して2ヶ月。中間テストがあったころだった。
『雨宮玲蘭さん!』
帰りに体育館前を通ると、誰かに話しかけられた。
声のする方を見ると、体操服姿の細身の男の子が立っていた。
玲蘭は誰か分からず、困り顔をした。
『あの。私の名前...。』
『あぁ。北小の奴らに聞いた。君、中間テスト、学年で1番だったんだって?』
玲蘭はいきなりプライバシーについて話しかけてくる男の子に、不審感を抱く。
『俺、二位だったんだ!小学校ではいつも1番だったのに、悔しくてさ。どんな子かなって。気になってさ。』
『へぇ。あなた、頭いいのね。』
『まぁね!俺、朝比奈伊織。5組。また話そうぜ!』
そういうと伊織はバスケ部の練習に戻っていった。
玲蘭は伊織の爽やかさに、産まれて初めての気持ちを抱いた。
心がざわついて、たまらない。
恋を、識った。中学一年生の春の出来事だった。
『雨宮玲蘭さん!』
帰りに体育館前を通ると、誰かに話しかけられた。
声のする方を見ると、体操服姿の細身の男の子が立っていた。
玲蘭は誰か分からず、困り顔をした。
『あの。私の名前...。』
『あぁ。北小の奴らに聞いた。君、中間テスト、学年で1番だったんだって?』
玲蘭はいきなりプライバシーについて話しかけてくる男の子に、不審感を抱く。
『俺、二位だったんだ!小学校ではいつも1番だったのに、悔しくてさ。どんな子かなって。気になってさ。』
『へぇ。あなた、頭いいのね。』
『まぁね!俺、朝比奈伊織。5組。また話そうぜ!』
そういうと伊織はバスケ部の練習に戻っていった。
玲蘭は伊織の爽やかさに、産まれて初めての気持ちを抱いた。
心がざわついて、たまらない。
恋を、識った。中学一年生の春の出来事だった。
