「ならばお願いしようかな。さっそくだけど、いつから入れる?」

「来週の土曜日からなら、いつでも」

「じゃあ、来週から宜しくお願いします。頑張ってね」

 店長から笑いかけられ、頭を下げる。

 ここから始まる、新たな一歩だ。

 元々、休日にキホと会うことはほぼなかったから、大丈夫。

 俺は、少しでも自分で稼いだお金で、キホと出かけてみたかった。

 キホに認められたい、単純すぎる気持ちでも、今はこれでも良かった。

 でも、そうだな。いつもバカみたいに単純だ。