「じゃあ優里亜、うちと喜保子ちゃん売店寄ってくから、優里亜先に教室戻っててね」 「オッケー」 四限目の体育終わり、更衣室で制服に着替えたあたしは、美沙と喜保子ちゃんと別れて、一人校内を歩く。 二年になった当初、こうやって一人行動をする喜保子ちゃんのこと、遠くから見ていた。 いつも自信なさ気に下を向いていて、あたしは一瞬、今のように一緒にいることも考えたが、行動に移せなかった。