来年も再来年も、ずっと一緒に。

「——ったく。いいとこで現れて全部かっさらってくなよ、バカ兄貴」

 振り向くと、壮ちゃんが見たこともないような苦々しい表情を浮かべていた。

「ありがとな、壮。涼音のこと、守ってくれて」

「……昔、約束したからな。俺たち二人で涼音を絶対守るって。しょうがねえだろ」

 そう言って、壮ちゃんがわしゃわしゃと髪をかき混ぜる。

「この人混みじゃなかなか見つからないだろうからって、壮も一緒に涼音のこと探すって言ってくれたんだよ」

「そうだったの?」

 わたしが感謝の気持ちを込めて壮ちゃんを見上げると、壮ちゃんは複雑な表情を浮かべた。

「……帰ってくるって伝えてないって言うし、ほんとはバカ兄貴より先に見つけて、涼音のこと口説き落とそうと思ったんだよ。あーもうっ、どっかでもっと長時間迷子にでもなっとけよ、マジで」

 クソッ、と壮ちゃんが小さく悪態をつく。

 壮ちゃん……ひょっとして、わたしのこと……。