後少しで桜ちゃんの家だというところで追い付いた。


「桜ちゃん!」


 俺は大きな声で大好きな彼女の名前を呼んだ。


「な、何?」


 振り返ってはくれない。けど……。


「ごめん!」


 謝りたかった。どうしても謝りたかった。許してくれなくても……。

 すると、突然桜ちゃんが泣き出した。


「……っ、ぅっ……。ぜ、善くん、わ、私こそごめんね」


 何で桜ちゃんが謝るの?


「違う、桜ちゃんは悪くない!悪いのは全部俺だから……。俺が桜ちゃんに嫉妬してほしくて、好きって言ってほしくて……。本当最低だよな。ごめん……」

「私も、好きって言わなかったから、善くんを不安にさせてた……。恥ずかしくて言えなかった……。ご、ごめんなさい」


「こ、こんなことして今さらだけど、これからも一緒にいてくれる……?」


 俺は桜ちゃんと、一緒にいたい。けど桜ちゃんは……?