あれから2日後の放課後、帰ろうとしていたら急に声をかけられた。

 委員会か何かだと思ったら、まさかの告白だった。

 俺には桜ちゃんがいるし、断るつもりだったが、そばに桜ちゃんが隠れてることに気づいた。

 もし、ここで保留にしたらさすがに嫉妬してくれるかも……。


「ありがとう。返事は今度でもいいかな?」


 どうだ……。

 チラリと、桜ちゃんを見る。

 桜ちゃんは今にも泣き出しそうな顔をしていた。

 えっ、何でそんな顔をするの……?

 そんなに俺って信用ならない?

 違う、俺が最近好きって言わなかったから、他人を褒めたから、返事を遅くしたから、告白を保留にしようとしたから……。

 なにやってんだよ俺!こんな顔をさせたくてしたんじゃないだろ!

 とにかく、逃げた桜ちゃんを追いかけて謝らないと……!


「ごめん!ちょっと急用ができたから!後、返事はごめんなさい。付き合えません。それじゃ」


 俺は全速力で走った。