掛け違えたボタンを必死にやり直せど

うまくはいかない苛立ちと歯痒さに犯されて

計り知れない劣等感に苛まれて

誰かを馬鹿にして生まれた 快楽に依存した

目を背けたくなるような ニュースばかり流れてる

人はなんて弱くて愚かなのでしょうか



私は誰だ? お前は誰なんだ?

鏡に呟いた 言葉で胸が苦しいよ

笑った仮面を 被って耐えていたら

本当の自分すら 見失ってしまったんだ




「いとも簡単に人は人を裏切るけど

金と薬は私を見捨てたりしないのよ。」

虚ろな目 手首の傷を撫で私に言った

無邪気な笑顔だった彼女は もう何処にもいない

心の壊れゆく音は あまりにも静かだから

手遅れになるまで人は気づけない







幸せとはなんだ? 生きる意味ってなんだ?

答えをだせない 自分が情けなくて悔しいよ

食いしばった歯の隙間から溢れ出た 嗚咽が

静かな 夜の町を響いてゆく






夕焼けを駆ける カラスの群れに逸れた

羽を痛めたやつが 不器用に飛んでいる

私はお前の気持ちがよく分かるよ

普通に生きるって なぜこんなに難しいんだろう

瓦礫の隙間から 見据えた光を頼りに

探しに行こう 生きる理由ってやつを

あの日のカラスに そっと呟いた

「私もお前もくたばるには早すぎるだろ?」








うぴ子 「カラス」