【台詞】

夢で泣いていたせいで

左側の目尻には まだ乾かない涙の筋が残っていた

夢の中くらい あなたの恋人になれた私でいたかった

曖昧さも とまどいもない

確かな関係のふたりで

私が髪を切ると あなたはいつも気づいてくれた

大事なことは話してくれないけれど

時々笑ってくれるその目が

憎らしくて愛しい

手をつないでも 身体を重ねても

どんなに一緒にいても 隣にいるはずのあなたは

街ですれ違う 言葉を交わすことのない人達と

変わらない温度のままで

ずっと何かが足りなかった

伝えてしまえば きっと

あなたはいなくなってしまうでしょう

その優しくて大きな手で 私の頭をなでながら

ごめんね 私…

それでも伝えたいと やっと思えたから

3回目の誕生日

今日はきっと 忘れられない日になる

あなたが好きだと言ったワンピース

下地を塗ったマスカラ

新しく買ったグロス

今までで一番綺麗な私で会いたい…







好きだよ 大切な人

最後の言葉 胸で繰り返す

今日で終わるとしたら

明日の私は どんな顔してるの

3回目のバースデーケーキ

揺れる火を消した



例え届かなくても 泣かないように

あなたが選んだ理由も 責めないように

「君の幸せをずっと祈っている」 なんて

つまらない 答えだとしても



こんなにそばにいるのに

二人で過ごす時間は もっと寂しくて

強く抱きしめた夜

あなたの横顔が 窓に映っていたの

手を離せば 離れていくだけ

何者にもなれない



なのに求められれば 応えてしまう

時々見せる笑顔に 嬉しくなる

髪を撫でる右手に期待するのは

あなたに愛される人になりたいから



震える肩と 今喉を破ってく声

その唇で ああ 塞いで欲しかった

あなたの香水が私の体にも香る

優しさはいらない

その心を教えて




例え届かくても 泣かないように

あなたが選んだ理由も 責めないように

「君の幸せをずっと祈っている」 あなたに

「ありがとう」 と笑って返せるように






Uru 「君の幸せを」