今は硝子の蓋を閉めて


この気持ちが 私の胸を衝いて

いつか目の前の 君に届くまで

あとどれくらいの 時間をかけて

どんな道を通るだろう


君の恋を邪魔しないように

どうか綺麗なままで 育ってね

なんて たぶん無理だけどね



交差点で君を見付けた時に

目が合った瞬間で 時間が止まる

信号は青に変わり 誰かの笑う声がした

まだ私は動けないでいる

これ以上 心に君が溢れてしまえば

息が出来なくなってしまう

今は硝子の蓋を閉めて




もしも 君が今と違う顔で

もっと違った声をしていたら

こんなに苦しい思いをせずに

今日を過ごしていたのかな


たぶん違う出会い方でも

同じように君を好きになったよ

だって そういうものだからね




私が私じゃ無くなるくらい

君の姿 仕草を焼き付けている

いつも視線を辿って 言葉はどれも痛くて

気付かれないように あの子を恨んで

少しくらい ズルくても手に入るなら

そんな汚い私が こぼれ出さないように

今は硝子の蓋を閉めて




私の中で 今も渦巻く

この気持ちを 目で見える形に変えてしまったなら

小さな身体を突き破って 空を覆い君を隠すでしょう



交差点で 君を見付けた時に

目が合った 瞬間で時間が止まる

信号は青に変わり 誰かの笑う声がした

まだ私は 動けないでいる


これ以上 心に君が溢れて

誰かを気付けてしまわないように

君の恋の終わりを 願うほどの私に

今は硝子の蓋を閉めて





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