ナイフの刃がアミルの首筋にゆっくりと入り、その刃にそって血が流れている。
「アミル、頼む、戻ってきてくれ。
俺の兄だというのなら、これからも側にいて俺を叱ってくれないか」
「私は弟離れを。貴方は兄離れをするのです。
ご当主、ワイズミュラー家を頼みます。
そしてイオン様、あのお嬢様と末永くお幸せに」
すぐに走り出したイオンの手は一歩届かず、アミルは自らの手で絶命した。
その愛する弟の目の前で。
「一人で抱え込んで出した答えがこれだというのか、アミル!!」
アミルの顔は全てから解放されたように安らかなものだった。
まだ温かいその身体を抱きしめたまま、イオンは声を押し殺して泣いた。
「アミル、頼む、戻ってきてくれ。
俺の兄だというのなら、これからも側にいて俺を叱ってくれないか」
「私は弟離れを。貴方は兄離れをするのです。
ご当主、ワイズミュラー家を頼みます。
そしてイオン様、あのお嬢様と末永くお幸せに」
すぐに走り出したイオンの手は一歩届かず、アミルは自らの手で絶命した。
その愛する弟の目の前で。
「一人で抱え込んで出した答えがこれだというのか、アミル!!」
アミルの顔は全てから解放されたように安らかなものだった。
まだ温かいその身体を抱きしめたまま、イオンは声を押し殺して泣いた。



