雅君がここにいる。大きな手が、最高の笑顔が、私を包み込んでいる。

「ずっと雅君の傍にいたい。……好きだよ」

 料理の話をすっ飛ばしていきなり言うものだから、雅君は驚きながら、中腰になって笑いかけてくる。

「俺も、宝生のことが好きだよ」

 誰もいない園の小道、満開のひまわりに囲まれて、青空の下そっとキスをする。

 美しいひまわりに負けないくらい、雅君の笑顔は素敵で、つられて私も笑顔が零れ落ちた。




─終─