「俺、寝るね。おやすみ」

「……うん、おやすみなさい」

 一人きりになったキッチンで、私は両手で顔を覆った。

「……好き」

 いくつになっても、雅君のことがやっぱり私は好きだった。隠せないくらい、大きな気持ちが溢れてくる。

 必死になって、誤魔化してきたのに、認めざるを得ないくらい気持ちが膨れ上がって、隠せなくなってしまった。

 どうしよう……英介さんとのこと……。