飲んで、のまれて 愛されて


「夢来はいつもそうやん!絶対アフターしてくれへん!」



私たちは締め作業をしながらそのテーブルに耳を傾けることしか出来なかった



「あのさ…アフターの意味知ってる??今こうやってマナとご飯食べてること自体がアフターやねんで?」



カワイイ系の見かけとは裏腹にキツめの関西弁を使う男の子だなぁという印象だった



「マナは!夢来のことを独占したいの!」


女の子の目には涙が浮かんでいた


「ホストとして良くないかもしれへんけど、僕物じゃないし誰のものでもないけど?」



「でも…!でもほかの女の子の所行って欲しくないし…」



「マナはさ、僕の彼女にでもなるつもり???それ断ったことある気がするんやけど?」



「マナは…夢来のこと好きになっちゃったんやもん…」


「…僕はホストやし女の子に夢見させる仕事かも知れへんけど枕営業もしやへんし、期待させるようなことも言わんよ。僕はホスト続ける限り彼女は作らんって決めてるよ」



ホストとしてどうかは分からないけど
きっとあの男の子については嘘偽りの無い目をしていた


女の子からしたらお金使って枕営業もしてくれないのは嫌なもんなのかね…


「朱羽さん枕営業ってなんですか??」



裕太がコソッと私に聞いてきた



「簡単にゆうと性行為をしてお客さんを取る営業方法やね」



裕太はなるほど…と言いながら消えていった